Kentoくん病院も都市施設の一つです。でも、『市街化区域などで少なくとも定める3施設』には入りません。ここが今回のひっかけです。
このメモでは、宅建士試験の一問一答を入口に、都市計画法第11条の『都市施設』と、第13条の『少なくとも定める施設』を分けて整理します。動画より少し詳しく、対象区域、住居系用途地域の追加基準、国の都市計画運用指針まで確認します。
動画で約2分半解説
今回の問題
市街化区域と、区域区分を定めていない都市計画区域では、都市計画として少なくとも、道路・病院・下水道を定めることとされている。



正しいか、誤りか考えてみて。
正解は「誤り」
病院ではなく、公園が入ります。市街化区域と区域区分を定めていない都市計画区域では、道路・公園・下水道を少なくとも定めます。根拠は都市計画法第13条第1項第11号です。


対象区域はどこか


法律上の対象は、市街化区域と、区域区分が定められていない都市計画区域です。後者は一般に『非線引き都市計画区域』と呼ばれます。
線引きされた都市計画区域では、市街化区域と市街化調整区域に分かれます。このうち対象になるのは市街化区域です。したがって、全体を簡潔に捉えると『都市計画区域のうち、市街化調整区域を除く区域』と整理できます。
病院も都市施設なのに、なぜ誤りなのか
都市計画法第11条第1項は、都市計画に定めることができる都市施設を列挙しています。病院は第6号の医療・社会福祉施設に含まれるため、病院そのものが都市施設ではないわけではありません。
| 区分 | 都市施設の種類 | 主な例 |
|---|---|---|
| 1 | 交通施設 | 道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナルなど |
| 2 | 公共空地 | 公園、緑地、広場、墓園など |
| 3 | 供給・処理施設 | 水道、電気・ガス供給施設、下水道、汚物処理場など |
| 4 | 水路 | 河川、運河その他の水路 |
| 5 | 教育文化施設 | 学校、図書館、研究施設など |
| 6 | 医療・社会福祉施設 | 病院、保育所など |
| 7 | 市場等 | 市場、と畜場、火葬場 |
| 8〜15 | 一団地施設・団地等 | 住宅施設、官公庁施設、都市安全確保拠点、流通業務団地、津波防災・復興関係施設、政令施設など |
一方、今回の問題は『都市施設に含まれるか』ではなく、法第13条の都市計画基準として『少なくとも定める施設か』を聞いています。この最低限の3施設が道路・公園・下水道です。病院は都市施設ですが、この3施設には入りません。
都市施設と都市計画施設は同じではない
- 都市施設:都市計画法第11条により、都市計画に定めることができる施設の種類
- 都市計画施設:都市施設のうち、実際に都市計画で位置・区域などが定められたもの
試験でも実務でも、この2つを混同しないことが大切です。病院が都市施設に該当しても、すべての病院が都市計画施設になっているわけではありません。
住居系用途地域では義務教育施設も追加
都市計画法第13条第1項第11号は、住居系用途地域について、道路・公園・下水道に加えて義務教育施設も定めるものとしています。
現在の住居系用途地域は、第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域の8種類です。試験では『住居系なら義務教育施設も』をセットで覚えましょう。
国の都市計画運用指針では、さらに具体化されている
国土交通省の都市計画運用指針は、市街化区域で少なくとも定める道路・公園・下水道について、都市計画に位置付ける対象を次のように具体化しています。
| 施設 | 運用指針で示される主な対象 |
|---|---|
| 道路 | 自動車専用道路、幹線街路(交通広場を含む) |
| 公園 | 運動公園、総合公園、地区公園、近隣公園、街区公園 |
| 下水道 | 排水区域、処理場、ポンプ場、主要な管渠 |
つまり、単に『道路が一本、公園が一か所、下水道が一施設あればよい』という意味ではありません。将来の市街地像に合わせて、都市の骨格となる施設を計画的に定める考え方です。
宅建士試験の勉強ポイント
- 市街化区域と非線引き都市計画区域が対象
- 少なくとも定めるのは道路・公園・下水道
- 病院も都市施設だが、最低限の3施設には含まれない
- 住居系用途地域では義務教育施設も定める
- 『都市施設』と、実際に決定された『都市計画施設』を区別する
まとめ
今回の問題は、道路・病院・下水道という組合せなので誤りです。正しくは道路・公園・下水道。病院は都市計画法第11条の都市施設には含まれますが、第13条の『少なくとも定める3施設』ではありません。
対象区域、3施設、住居系用途地域の義務教育施設までを一つのまとまりとして覚えると、似た問題にも対応しやすくなります。
根拠・参考資料
法令・公的資料確認日:2026年8月8日
このメモは資格試験の学習を目的とした一般的な解説です。法令改正や個別の都市計画については、最新法令、都市計画図書および担当窓口で確認してください。










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