ケントくん都市計画区域は、市町村が自分の区域だけを指定する仕組みではないよ。誰が、どの範囲を、どんな手続で指定するのか見てみよう!
都市計画区域を指定する主体
一つの都道府県内で完結する都市計画区域は、原則として都道府県が指定します。関係市町村が指定して知事の同意を得る仕組みではありません。指定前には、関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴き、国土交通大臣と協議して同意を得ます。指定主体と意見を述べる主体を分けることがポイントです。
ここで扱うのは「都市計画区域の指定」です。区域の中で用途地域、道路、公園など個別の都市計画を誰が決定するかとは別の論点です。都市計画区域は都市計画を適用する大きな器であり、その器を都道府県が指定した後、法第15条などに従って都道府県または市町村が具体的な都市計画を決定します。問題文が区域の指定を聞いているのか、区域内の都市計画決定を聞いているのかを区別します。
市町村界を越える一体的な区域
都市は行政界どおりに広がるとは限りません。通勤圏、土地利用、交通量などを踏まえ、一体の都市として整備・開発・保全する必要があれば、都道府県は一つの市町村の区域外にわたって都市計画区域を指定できます。問14の「市町村の行政区域を越えられる」は正しい説明です。
さらに、区域が二以上の都府県にまたがる場合は、指定主体が国土交通大臣へ切り替わります。大臣は関係都府県の意見を聴いて指定し、関係都府県は意見を述べる前に関係市町村と都市計画審議会の意見を聴きます。都道府県内か、都府県をまたぐかで整理すると判断しやすくなります。
たとえば同じ県内のA市とB町にまたがる区域なら、二つの市町村が共同指定するのではなく、都道府県が一体の都市として指定します。県境を越えてA県とB府にまたがるときに、初めて国土交通大臣の指定へ変わります。「市町村界」と「都府県界」を同じ扱いにしないことが大切です。
まちづくりデータ
一つの区域が複数の市町村にまたがる実態
区域数より市町村数が多いのは、一つの都市計画区域が市町村界を越えて指定される場合があることの表れです。
準都市計画区域で異なる指定手続
準都市計画区域は、都市計画区域外で建築や造成が進み、放置すると将来の整備・開発・保全に支障が生じるおそれがある区域に、都道府県が指定できます。指定前に関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴きますが、第5条の2第2項には国土交通大臣との協議・同意がありません。したがって問15は誤りです。
準都市計画区域は、すでに一体の都市として総合的に整備する区域を指定する制度ではなく、都市計画区域外で生じる土地利用の乱れを早めに整える制度です。指定できる地域地区も都市計画区域より限定されます。名称に「準」が付くから手続が都市計画区域と同じ、と推測せず、第5条の2の独立した要件を読みます。
おおむね5年ごとの基礎調査
都道府県は都市計画区域について、おおむね5年ごとに都市計画に関する基礎調査を行います。調べるのは人口、産業別就業人口、市街地面積、土地利用、交通量などの現況と将来の見通しです。「毎年」でも「市町村だけ」でもありません。都市計画の見直しを、感覚ではなく客観的なデータに基づいて行う土台です。
基礎調査の結果は、都道府県から関係市町村長へ通知され、都市計画の策定や見直しの資料になります。準都市計画区域については、都市計画区域のような「おおむね5年ごと」ではなく、都道府県が必要と認めるときに調査します。周期を問う問題では、対象が都市計画区域か準都市計画区域かまで確認します。
令和7年都市計画現況調査では、2025年3月31日現在、都市計画区域は全国997区域、その区域に含まれる市町村は1,352です。区域数より市町村数が多いことからも、行政界を越えた指定が実際の都市のまとまりに対応する制度だと分かります。指定主体、手続、基礎調査を一続きで押さえておきましょう。



都道府県内なら都道府県、二以上の都府県なら国土交通大臣。準都市計画区域には大臣同意の規定がないよ。
問題文では「市町村が指定」「必ず市町村内」「準都市計画区域も大臣同意」「毎年調査」といった入替えに注意します。条文の主語と周期を先に拾えば、問11・14〜16を正確に判断できます。



区域を誰が指定するか、どこまで広げられるかを押さえて、問11・14〜16にチャレンジしよう!










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