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このメモでは「原動機出力制限の0.75kw(キロワット)」をまとめているよ。
建築基準法では建物用途規制の中に原動機出力制限があるのは知ってるかな。例えば、住居系もっとも指定面積が多い第一種低層住居専用地域では、原動機の出力の合計が0.75kwを超える菓子屋やパン屋などの用途に供する建物は建築することができないよ。
ちなみに原動機はモーターのこと。
そして、建物用途制限で規定される0.75kwは、厳密には0.7457kw(約746w)になるよ。
それではこのメモで最も重要なポイントを話していくよ。
この0.7457kwは、1馬力のことを言うんだ。正確には「英馬力(Mechanical Horsepower)」のことで、1秒間に550ポンド(約250kg)の物体を1フィート(約30.48cm)持ち上げる力のことをいうんだ。
イギリスの産業革命時代にスコットランド出身のジェームズ・ワット(James Watt)がつくった仕事率といえば分かる人も多いかもしれない。現代では、彼の名前の「W(ワット)」が国際単位系(SI)として知られているんだ。功績を讃えられて自分の名前が単位になっているとはすごいよね。
言い換えると、0.75kw=1馬力だから、建築建築基準法の住宅系用途地域の一部では、1馬力を超えるモーターを備えた機械の使用は認められないことになるよ。
話が飛躍するけど、MFゴーストで有名となったトヨタの「86(エイティシックス)のZN6型」は200馬力あるんだよ。
それから、乾燥機能を有するドラム式洗濯機だと1〜1.5kwくらいはあるから、1馬力を超えているんだよね。
他にも、パン屋で用いる小型機械を合算すると1馬力は超えてしまう。そうなると建築することができないんだ。
美容室や理髪店も同じで、ドライヤーは1馬力を超えるんだけど、常に使うものだよね。だけど、美容室や理髪店についてはモーターの出力制限がないんだ。製造や加工などの用途がある建物が制限されているのが現行法だよ。
原動機出力制限は、戦前の旧市街地建築物法(大正9年)の時代からあったんだけど、住宅地での1馬力制限が設けられたのは昭和46年の改正時(旧第一種住居専用地域が追加)からだよ。制定後約50年は変わっていないことになるんだよ。
1馬力といっても現代の機器は静音処理した商品が増えているから、もしかしたら今後、建築基準法の原動機の出力制限のあり方は変わるかもしれないね。
不均衡や非合理性を解消すると思う。
まとめだよ。
・「0.75kw=1馬力」となるよ!
・1馬力=249.48(kg)×9.81(m/s2)×0.3048(m)=745.7W→0.7457kw
参考書籍
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