このメモでは、日本のDIDの概要をまとめているよ。
日本のDIDを知ると、どこのエリアが市街地なのか理解できるようになるよ。
DID地区って日本にどのくらいの面積があるだろ?あと、DID地区にはどのくらいの人が住んでいるのかな?
日本の国土面積、都市計画区域の面積、DID地区の面積、それぞれの人口と人口密度を以下の表にまとめたよ。
面積(ha) | 人口(千人) | 人口密度(人/ha) | |
---|---|---|---|
日本国全体 | 37,797,500 | 125,416 | 3.32 |
都市計画区域 | 10,285,062 | 119,841 | 11.65 |
DID地区 | 1,318,926 | 88,145 | 66.83 |
日本国土の約27.21%が都市計画区域面積に該当してて、その人口割合は95.55%だよ。
国土面積の3割にあたる部分に国民のほぼ大半の人が暮らしているんだ。
そして、DID地区をみると、国土面積の約3.5%に約70.28%が居住しているよ。
人それぞれ捉え方が異なると思うけど、国土の5%にも満たない範囲に総人口の約7割が居住している状況は過密状態と言えてえるよ。それだけ人が市街地に集まっているんだ。
ただし、地域ごとに偏りもあるよ。
地方では1haあたり40~50人程度とゆとりある一方で、みんなも知っているとおり東京特別区のDID地区は1haあたり150人を超える超過密状態でもあるんだ。
統計が開始された1960年と比べてみて
1960年 | 人口(千人) | 面積(ha) | DID地区以外の人口(千人) |
---|---|---|---|
DID地区 | 40,830 | 386,520 | 52,589 |
1960年と2020年のDID地区人口は、40,830千人から88,145千人と2倍以上に増加している。
そして、DID面積は386,520haから1,318,926haまで増加しているんだよ。
人口が約2倍増に対して、DID地区面積は約3.4倍となっているのは大きく市街地が拡大がしたことを意味しているよ。
1960年の総人口は93,418,501人(約0.93億人)だから、総人口に占めるDID地区の人口割合は約44%となるよ。現在のDID地区人口割合は約70%だから、60年で約26%増加していることになるんだ。
経済が豊かになって、ゆとりある居住空間や都市環境が形成された証拠であるんだ。
けれど、郊外へと市街地が拡大し続けたことで、市民一人あたりの財政負担額が上昇して、一部地域では道路や下水道、公園などの様々な施設(=社会資本施設)を将来にわたって維持することができなくなったり、公共交通を維持できなくなって自家用車に頼らないと生活できないようなエリアが増えているよ。
また、中心市街地の賑わいが無くなっていたり、新たな宅地造成によって防災面で課題を抱えるケースもあったりする。このあたりの専門的な話は次回以降にしていくね。
各都道府県ごとのDID地図は下のリンク先からクリックしてね。
*DID地区:2020年国勢調査結果
*下図:Googleマップ
参考書籍も紹介するよ!!
ここからは、番外編として、各市町村のDID面積とDID人口の関係性をみていくよ。はじめに、DIDを有する820市区町村の面積と人口だよ。図から読み取ると最もDIDの面積と人口が多いのが「横浜市」だね。
続いて、DID人口100万人以下をみていくよ。
首都圏や地方の中小都市が見て取れるよね。この中でも、松山や鹿児島といった地方都市では比較的人口密度が高くて、一方で八戸や倉敷、旭川といった地方都市では人口密度が低いことがわかるよ。
次は、DID人口20万人以下を見ていくよ
2015年と2020年を比較したものだよ。東京都市圏に位置する流山や武蔵野などは人口が上昇しているけど、その他の地方都市では、人口・面積減、または人口減・面積増となっていて市街地の部分消滅または低密度化が進んでいるよ。
2015年から2020年調査を比較すると、DIDが消滅している自治体が14あるよ。それだけ人口減少が進んでいるんだ。また、人口は微減だけど、新しい市街地の造成などによって面積が拡大し一部で消滅した自治体もあるよ。
※下図は2015-2020年の人口密度を比較したものだよ。
今後の傾向として、大都市では郊外(通勤圏内の市町村)では新たな宅地造成等によって人口密度が上昇し続けるよ。その一方で地方では市街地が消滅していく状況が進むと考えられるよ。
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