『ケントくんの建築・都市学習MEMO』へようこそ!!
このメモでは、「床面積・延べ面積」と容積率の関係性をまとめているよ。
床面積と延べ面積の違いが分からない…
容積率を算定するときの分子は「床面積」?でいいのかな…
まず、「床面積」について説明するよ。
床面積は、法令で「建築物の各階又はその一部で壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積」と定義されているよ。簡単に説明すると壁の中心線で囲まれた範囲を言うんだ。木造住宅でいえば、柱に囲まれた区画の中心線のことだよ。そして、階ごとに算定するよ。
次に、「延べ面積」について説明するよ。
延べ面積は、階ごとに算定した「床面積」の合計のことだよ。まとめると、床面積は”その階の床面積”のことで、延べ面積は”建物全体の床面積”のことを言うよ。
建築確認申請では建築物全体の延べ面積と容積率不算入の面積をそれぞれ記載するよ。それから、登記簿に記載される面積と延べ面積は違うよ。
そして、ここから延べ面積についての注意点について話すね。
容積率といって市街地に立地する建物の規模(ボリューム)をコントロールする都市計画の手法があって、すべての建築物は都市計画で決定された容積率を超えてはならないというルールが設けられているよ。これによって、街中の日照や通風、採光を一定程度確保できるようにしているんだ。
そして、容積率は「延べ面積÷敷地面積」で算定するんだ。
ただし、容積率を算定するための延べ面積については、一定の緩和が設けられている。
緩和は車庫や防災備蓄倉庫、宅配ボックスなどがあるよ。一例として、車庫を設ける場合には、1/5を限度として延べ面積から除くことができる規定があるんだ。例えば、車庫(10㎡)と住宅(140㎡)の床面積の合計が150㎡(延べ面積)であれば、150*1/5=30㎡となり、30㎡を限度として車庫の床面積は容積率算定の延べ面積からは除外できる計算となる。
延べ面積には容積率算定前の値(建築物全体)と算定用の値の2種類があるよ。ちなみに建築確認申請での延べ面積は容積率算定のために使うことがほとんどだよ。だから、延べ面積というと一般的には容積率算定用の面積のことを指すことが多いかな。
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